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2012年7月13日 (金)

映画『苦役列車』(12日-27)

74e3867da9c45ffd184cf1a54b3fea5d山下監督は、初めて出会った『リンダ リンダ リンダ』が

大好きな上、知多半島のご出身という事で

「絶対見逃したくない」監督のおひとりです。

さらに、本作は森山くんと高良くんのご主演と聞いて

公開を本当に楽しみにしていました。

『苦役列車』(オフィシャルサイト)

うれしい事に試写会で一足お先に

拝見することが出来ました。

【リアルなはずです…】

7月5日 芸術創造センター(CBC試写会)にて

名古屋ピカデリーに掛る事は知っていたのですが

そこには、めったに行く機会がなくて

「予告」も「ちらし」も、全くのノーチェックで試写会へ~ 

父親が性犯罪を犯した事で、不登校に陥り

中卒で、荷役現場などで日雇い労働のカンタは

働いた金を「たばこ・酒・風俗」で使い果たし

格安の家賃も、滞納する日々を過ごしていました。

ある日、現場に向かうバスの中で

同い年の専門学生のショウジから声を掛けられ

休憩時間などを一緒にすごるようになります。

仕事にもやる気を出し、1ヶ月連続で勤務した二人は

「倉庫番候補」になって食事もレベルアップ。

読者が唯一の趣味であり、本を読んでいる時が一番幸せなカンタは

行きつけの古本屋の店番の女の子が気になっています。

その子ヤスコちゃんともショウジの仲介で「トモダチ?」に…

三人で海に出掛けたり、若者らしい毎日がやってきますが…

『ボーイズ・オン・ザ・ラン』のタニシに

『色即ぜねれいしょん』のジュン、『ララピポ』の面々

映画に登場する「悶々男子キャラ」をずっと愛してきたはずなのに

本作はどうも勝手が違います。 

342201view005

「痛さ」がね、リアルすぎて笑えないんです。

はっきり言って、カンタ嫌いだ!

ラストの「いきなり」も、「アレは何だったんだろう?」って、ね。

で、帰りの電車でチェックチェック!

原作が私小説の映像化作品だったんですねぇ。

あ~、そう言えば芥川賞受賞の時のコメントが

話題になっていたのを聞いた気もします。

納得致しました、が…遅っ!

それを知って観ていたら、感想も大分違ったものだったかも。

342201view008

とにかく未來くんがすご過ぎる。

原作者の西村氏のアレコレを検索しまくったけど

きっとご本人もビックリの演じ切り振りだったのでは…

342201view002

あっちゃんもいいねぇ~ 

元気バリバリより、何かちょっと屈折した役が合う気がします。

『あしたの私のつくり方』の時から期待していました。

342201view006

そして高良くん、今作では「普通の青年」「いい奴」

目がキラキラしてるの、また、それが似合うんですよね。 

と、言う訳で若い役者さんの演技はいいです。

♪せーーんろは、つづうよぉ~どこまでもぉ~♪ 

そして、今なら言えます!「カンタ、いいもの書けよ!」…遅っ。

★★★☆

シモキタ批判に熱がこもっていたカンタ

演じる未來くん、『モテキ』では、思いっきり入り浸っていたよね。

未來くんは「宝」だねぇ、『セイジ』では、自転車で現場まで

本作では風呂なし・共同トイレのアパートに1ヶ月とか…

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コメント

こんにちは!!
山下監督 知多半島なんですか??知りませんでした(笑)
次週見に行く予定なので 楽しみにしてます!!
そうそう 絶対オススメは「スープ 生まれ変わりの物語」です!!

sakuさん
いつも有難うございます。
そうなんです、監督は半田市のご出身なんです。
残念ながら、予定が重なって行けなかったんですが
昨年秋に行われた「知多半島映画祭」の第1回ゲストが
山下監督だったんですよ!!
 
『スープ』よかったですぅ~~
ちょうどsakuさんがコメント下さった時間は、号泣しておりました。

下北批判は原作通りなんですが、ムチャクチャな理屈ではあるものの
妙に納得してしまいました。
めんどくさい野郎で個人的にはもう絶対付き合いたくないですねぇ。
私小説って事は西村賢太氏もそういうやつだってことで、正直嫌いな
部類に入るんですが、この独特の考え方は確かに面白いんだよな…

KLYさん
こんばんは!コメントを有難うございました。
ちょっと留守をしていまして、お返事が遅れてすみません。
 
生粋の○○人は●●を○○とは認めない!って
他の地域でもよくあることですよね~~。
私は、江戸の人間ではないので
内容は十分には理解できませんでしたが
でも、あのシーンはすごく面白かったです。
 
ショウジのようにまともに付き合ったら堪りませんが
知人の知人くらいのポジションでならお話ししてみたいです@カンタと言うか西村氏

こんにちは。
ショウジはカンタに映画を誘われても断るので、映画に興味がないのかと思いきや、女の子とはカルチャーっぽい話題で盛り上がっているのが面白く感じました。
あれがスタローンの『コブラ』じゃなくて、たとえばジム・ジャームッシュの映画だったらショウジも誘いを受けたのかも知れませんねぇ。

ナドレックさん
こんばんは!
コメントを有難うございます。

この映画の当時、私は全く映画を観ていませんでしたので
「ジム・ジャームッシュの映画」がわからなくて申し訳ないのですが
ショウジは、カンタとはかなり「感性」が違う事を感じている様なのに
カンタは、全く意に介さず「友だち」と信じているところが
本当に「痛くて」「切な」かったです
その後、カンタにはお友だちはできたのかなぁ。

お早うございます。
確かに、カンタは、思いもよらないTPOで切れたりするのですから、
とても友達などにしたくない男で、「カンタ嫌いだ!」とおっしゃるのも
よくわかります。
でも、なぜか憎めないのです(そんな男を主人公とする西村賢太氏
の小説も、どれか一つ読むと病み付きになること請け合いです)。
あるいは、未來くんが演じているせいなのかもしれません。
本作は、さらにあっちゃんが彩りを添え、高良くんも抑えの効いた演
技で結果として全体を盛り上げていると思いました。
なお、カンタは、世田谷や杉並を批判しますが、あっちゃんが働いて
いる古書店は杉並区高円寺にあるのです(ロケ場所ですが)!

クマネズミさん
こんばんは!
いつも記事を見つけて頂いて感激です。
コメントとトラバをどうも有り難うございます。
 
全く違う生き方をしている人の話って面白いですからね~
西村氏の本に「はまる」と言うのは、わかる気がします。 
わたしは、作り話の「オチ」をイメージしていたので
ちょっと違っちゃったんですね。
なぁ~んて言いながら、このキャストにはやはり楽しませてもらいましたが…
 
まさに、クマネズミさんのお膝元でのロケだったんですね。
この古本屋さんは風情があって、素敵なお店でした。
高校時代は「図書委員」だった私は、あっちゃんの作業シーンもお気に入り。

本省人がまた福建語話者と客家語話者に分かれ原住民も九族とも十一族とも

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