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2012年1月23日 (月)

映画『ヒミズ』(12日-3)

超話題作『ヒミズ』(公式サイト)を観て参りました。

園監督初の原作物という事ですが、いつもの通り未読です。

が、娘から原作がすごく面白かった(良かった)という事は聞いていました。

感想は 結末に触れて おります、ご了承くださいませ。

【人はみな、ひとりでは生きてゆけないものだから…】

1月21日 MOVIX三好

何度か、使いまわしのタイトルですが、敢えて~

これが、原作のテーマなのでしょうか。

園監督が、そこをストレートに描いていらっしゃることにちょっとビックリ。

「普通の人間でありたい、普通の大人になりたい」と願う住田少年。

「普通の大人」とは、普通に働いて社会に貢献し、人に迷惑をかけない者。

教師は、「世界で一つだけの~」を目指せと言うけど、普通でいい。

なぜなら、身近な人間が「普通」ではないから…

「普通」なら、一番自分を理解し愛してくれるはずの親が…

住田少年のそんな言動にいちいち感動し

すっかり恋してしまっているのが茶沢さん。

住田くんの名言を書いた紙を部屋中いっぱいに貼っています。

そんな茶沢さんも家庭には恵まれていません。

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住田少年は、普通の大人になるべく普通に暮らしてきました。

母親の経営する貸しボート屋を細々とでも経営し

震災で家を失なった人たちに土地を貸してあげて

ところが…

母親が去り、父親が借金をした事から

住田にさらなる不幸が襲い掛かってきます。

主役のお二人の、演技とテンションがスゴイ。

人との関わり方を知らず、すぐに手が出たり

訳のわからないゲームでしか自分の気持ちを伝えられない

そんな住田と茶沢を見事に演じていらっしゃいます。

でんでんさんと渡辺哲さんが今作でもスゴイ。

ふたりが対峙するシーンでは、目が釘付けになりました。

と、窪塚洋介さんがすごくはまり役で良かったです。

340494view012_2

行き場を失って戻ってきた住田を、仲間が迎えるシーンが好きです。

はじめて、微笑んだ住田が幼児のような顔で抱きしめてあげたくなりましたね。

340494view004_2

個人的にはここで終わりでもよかったかなと思いましたが…

★★★★☆

住田と茶沢の将来を思う時、これは「ハッピーエンド」なのか「バッドエンド」なのか…

『まほろ駅~』の行天の言葉を思い出してしまいました。

笑いと言うものが全くない作品で、息が詰まりそうな中

ニッシーが歌っていたり、鈴木杏ちゃん、木野花さん、堀部さんに吉高さん…と

チョイ役が何気に豪華で「ニヤリ」と、してしまいました。

追記

「LOVE CINEMAS 調布」のKLYさんの記事

監督が「希望に僕は負けたんです」と語ってらっしゃるとお聞きして

「希望」や「頑張れ」のストレートな表現に納得がいきました。

KLYさん、いつも有難うございます。

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コメント

こんにちは。
ページ内からリンクまで頂きありがとうございます^^
丁度5月にクランクインだったそうですが、それを考えると震災直後に脚本を書き直した訳ですよね。日本人にとてつもない衝撃を与えた震災は、園監督にも当然大きな影響を及ぼしたわけで、あの直後の状況に作品を撮ることが決まっていた監督としたら想いを反映させずにいられなかったというのは想像に難くありません。計算されたものではなく正に衝動だったからこそ、いつもの監督と違いやけに真っ直ぐな表現になったのではないかななんて推測しています。だからきっと、震災に関わる次回作は、既にある程度落ち着いた状況のなかから生み出されるものなので、また今回とは違うのでしょうね。変な言い方ですが、次回作で監督のあの震災に関する本当の想い(というと語弊があるけれど…)が解るような気がします。

KLYさん
いつもお世話になっています~って、ビジネスレターかっ!
コメントとトラバも、ありがとうございます。
 
園監督の辞書にに「希望」や「頑張れ」があるのか?と、ビックリしましたが
KLYさんの記事とコメントで何もかもがストンと腑に落ちました。
昨年の5月と言えば、私もすっかり落ち込んでいた気がします。
でも、「何かしなくては!」と、焦っていた時期でもありました。
 
原作ものを、時流や背景に合わせて演出できるのも監督の手腕ですよね。
次の作品もとても楽しみです。

こんにちは!!  僕はこの映画に関しては「・・・・・」です
ブログには明日書くけど  主演の染谷君・・「三丁目の夕日」絶妙な演技だったよね
僕は この人に将来性感じました!!

sakuさん
「・・・」でしたか、感想、読ませて頂きました。
ウンウン、そうそう…って思うところも多々でしたが…

染谷くんは『14歳』『アントキノイノチ』でも
「いい仕事!!」をしてましたが
私も、『ALWAYS』の彼が一番好きですね。
三枚目の役も~、ウン、これからが楽しみ♪
ふみちゃんは、「朝ドラ・ヒロイン」にどうかしら!?

こんばんは
前にコメントなどしばらくお休みすると書かれてて
お忙しいのかな〜と思ってたのですが、落ち着かれたのかな??

毎度のことながら園作品、見応えあったのですが
ちょっと期待しすぎたかなーと思ってて・・・
震災を絡めなくてもよかったのでは・・・とか。
しかしそうか、5月クランクインと聞くと納得しますね。

染谷くんは、今回初めてだったんだけど
独特の色っぽさがある役者さんだなと。
二階堂ふみさんは、テレビドラマ『熱海の捜査官』で。
ドラマのときより、本作の方が数倍キュートでした

おひさしぶりです。
かなりご無沙汰しておりましたら、
ママさん、めちゃくちゃたくさんのレビューを
書いておられるではないですか!
じっくり読ませていただきました。

『ミッションインポッシブル』『リアル・スティール』『ALWAYS』…
めちゃくちゃ良かったですね~♪
『ロボジー』や『永遠の僕たち』もなかなか良かったですね。

そして、やはり、ここにかぶりついてしまいました(笑)
園子温!サイコー!
映画は観てても、レビューがすっかり止まりがちの私ですが、
この作品は久しぶりに「書く!」と即決し、気合い入れて書きました。
園ファンからすると、もろに園子温の感情、呼吸までが伝わってくる作品でたまりません。
ファンってのは困ったもんです(苦笑)

震災を絡めたことは自分の中でも賛否の葛藤があります。
これは簡単に答えがでませんね。
でも、あのラストを見たら、園子温の覚悟が伝わってきました。

園さんの言葉です。
無視して、普通の青春映画を撮るわけにいかなかった。
震災を取り入れることが不思議に思われるが、
取り入れないことは不思議ではないのか?
そういうことを無視してなかったことのように
普通のドラマを取り続けることの方が僕には困難だし、
つらい作業のような気がします。

逆に聞きたい。
なぜ取り入れないのか?…と。

覚悟の上でさらに踏み込んだ、夏八木勲さんたちが出演する次回作『希望の国』、楽しみです。

kenkoさん
おはようございます、お返事が遅くなってすみません。
はい、そうなんです、ちょっと忙しかったのと
12月に入って、いい映画がたくさん公開されて
ちょっと興奮しすぎだったので、反省・謹慎(?)していました。

やっと落ち着いてきたのと、『MI:4』をはじめ、もっと興奮して
やっぱり、いっぱい書きたい~~と、戻って参りました。
全く、ワガママで申し訳ない事です
 
~ * ~ * ~
 
それで、ヒミズなんですが…
震災を絡めたことで、きちんと描き切ろうとすると
例えば余震とか、廻りが混乱しているとかが
不足って言う事になりますよね。
でも、そう言うのは私は全く気になりませんでした。

ただラストがあんまりキレイ(感動的?)で
もっと違っても良かったかなと思ったんですが
↑KLYさんの記事でそれも一転、星も急きょ追加しちゃいました
 
ふたり、いいですよね、これからがすごく楽しみ~
色んな作品に出てもらいたいです。

デンさん
すっかり、すっかりご無沙汰しています。
遅ればせながら、今年もよろしくお願いします。
 
年末から、Yahoo!映画の方もあんまり覗いていなくて
本作を観てから、デンさんのレビューはっけん!!
もちろん、読ませてもらいました。
デンさんは、あのラストに園監督の「覚悟」を感じたんですね。
どこかに違和感を感じながらも
心の中で、唱和してしまってもいました。
 
監督のコメントと新作の紹介もどうも有り難うございました。
そう言えば、『冷たい熱帯魚』の紹介をしてもらったのもデンさんだったよね。
夏八木さんと言えば、角川映画で育った私にはズバリの俳優さん。
これは、すごく楽しみです。

他の映画記事も読んでもらったそうで
どうも有り難うございます。
デンさんもまたレビュー書いて下さいね。
楽しみにしています

今晩は。
おっしゃるように、「住田と茶沢の将来を思う時、これは「ハッ
ピーエンド」なのか「バッドエンド」なのか」問題かもしれません
ね。だって、どんな原因からであれ殺人を犯せば、中学生
の場合少年院送りとなり、そこから出所した後も荊の道が
続いて、決して「普通の人間」にはなり得ないでしょうから。
でも、そこは茶沢と一緒ならなんとか頑張って生き抜くことが
できるかも、というのでしょう。見ている方も、出発点さえ明確
に踏み出せば、きっとその後も何とかなるのかもしれない、と
思えるのですが、難しいかもしれません。でもやるほかありま
せん。

クマネズミさん
いつもコメントとトラバを、有難うございます。
 
記事は、鑑賞後すぐに書いたのですが
その後、クマネズミさんはじめ多くの方のレビューを読ませて頂いて
感想がどんどん変化して行っています。
 
ラストの茶沢さんの「頑張れ」これは、自分に向かっても言っている言葉
そして、居候たちの行動も自分自信の「生きがい」の為でもあるんですよね。 

>でもやるほかありません。
そうですね、私も茶沢さんや夜野と一緒に住田にエールを送りたいと思います。

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