映画『八日目の蝉』(11日-12)
ちょうど1年前、ドラマの第1回が放映された後
多くのネッ友さんからお薦めいただいて
1週遅れて見始めて、すっかりはまってしまった『八日目の蝉』
映画公開と同時に絶賛の声がアチコチから届いています。
あんまり期待をしすぎると、ガッカリするかなぁ~!?
いえ、いえ、全くそんな心配はいりませんでした。
今年は、あんまり心に響く邦画に巡り合えないと思っていたら
『阪急電車』に続き、いやもっと素晴らしい作品に出会えました。
【あなたに名前を呼んで欲しくて…】
5月3日 地元シネコンにて鑑賞。 ★★★★★(お気に入り作品)
人間には誰も欠点があり、弱いところを持っています。
でも、何とか人に迷惑をかけないように
人を傷つけないで生きて行こうと思っています。
この作品に出てくる人たちも、また
みんなそう思っているに違いありません。
ところが、悲しいことに人は過ちを犯す生きものでもありますよね。
妻のいる人を愛してしまう。
愛人を憎み、とことん傷つける。
さらに本作では、愛人が本妻との子を誘拐してしまいます。
ドラマでは、主人公希和子が誘拐した赤ちゃんと逃亡する内に
どんどん母性に目覚め、深い愛情を注ぐ姿が丁寧に描かれていましたが
映画版は、誘拐された娘恵理菜が自分の過去と向き合う中で
希和子や母が描き出されていくので
希和子の罪も、しっかり浮き彫りにされています。
憎むべき人たち、罪深い人たちばかりが描かれているのに、本当に切ない…
井上真央ちゃん、いい女になりました。
太陽の陽子とは違い、とても難しい役だったと思います。
永作さんはもちろん、すごいです。
そして、私が一番すごいと思ったのは森口さん。
いつもは物静かな役が多かったと思います。
声の質まで変わっているように感じました。
ゆうりさんから、田中泯さんが出演されているとお聞きして
この作品のどこに?と、思っていたら…う~ん、なるほど!
主題歌もドラマ版は『童神』~愛しい子どもに歌う子守歌。
そして、映画版は『Dear』~恵理菜は、どんな名前で呼ばれたかったのでしょう!?
どちらも大好きな曲になりました。
自分が愛されていたことに気づき、前を向くラストが素晴らしい。
せぷたか。さんが「もう一度」ご覧になると言うのもわかります。
お勧めです!!
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「八日目の蝉」★★★★☆
井上真央、永作博美、小池栄子、森口瑤子出演
成島出 監督、
147分、2011年4月29公開
日本,松竹
(原作:原題:八日目の/ 角田光代)
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本当に良かったですね♪
やばいぐらい泣いてしまった!(笑)
「八日目の蝉」のエピソードも好きですね。
なんて寂しいんだ…ではなく、
この世界はなんて素晴らしいんだ!と気付いた時の感動。
そして、この美しい世界を大切な人に見せてあげたいと心から感じた時、
人は本当の愛を知る…
それが母親になる…ということなのだと力強く伝わってきました。
田中泯の存在感は絶品ですね!
投稿: ミニチュアガーデン☆わーるど | 2011年5月 3日 (火) 23時33分
☆デンさん☆
わぁ~、ビックリ
早速のコメント、どうも有り難うございました。
あまりに好き過ぎて、書けなくなることがあるので
みなさんへのお返事を後にして、先に記事を上げてしまいました。
母親って欲張りなんですよね~
総ての美しいものを見せてあげれなかった希和子は、さぞ心残りだった事でしょう。
そして、もっと辛かったのは恵津子でしょうね。
田中さんなら、顔を見ただけで誰かがわかると言うのもアリと、思えました。
投稿: ほし★ママ | 2011年5月 4日 (水) 00時27分
おはようございます。
朝早くからお邪魔しちゃいました
実は、わたしと同じことを思ってたことがうれしくて!
私も、予告編をちらりと見た段階から、
今作のカギになるのは、森口瑤子さんと
小池栄子さんだとにらんでいたのです。
ここがキッチリ浮き上がらないと、
井上真央さんの存在が曖昧になってしまうかなって。
森口瑤子さん、
この前の昼ドラは姉御系でしたが、
おしとやか系のイメージが強いですよね。
ただ、ずいぶん前に、
明石家さんまさんが主演された漣ドラに
悪女役で出演されたことがあるんです。
たまたま、その演技を見たときに、寒気が
しましたので、今作もかなり期待!!
期待を上回る好演を見せてくれました。
8日にみる順番は締めくくりにしましたので、
じっくり見ながら、また泣いてきます
(名前を出して頂いて恐縮です
投稿: せぷたか。 | 2011年5月 4日 (水) 07時43分
ママさん、こんにちは~^^
この映画はひとことでも書きましたけど、
今年一番泣いたで賞をかってに授与しております、もちろん暫定的にですが。
上に貼り付けてある家族写真を撮るとこのシーン、
また見て号泣やん(TT)
もう希和子さんを許したってくれ~・・・。
で、あの、クマ坊には後でこっそり教えるけんとか
言った事実があるんですが、
ここで告白しちゃいます!!
ネタバレじゃないですよ俺のことです。
実はラストシーン近くでどうしてもトイレに行きたくなり、ラストシーンはすっきりして観たいな~と思い、
トイレへ・・・2分ほどして帰ってきたら、
何と!エンドロールでした(TT)
オー・マイ・ゴッド!!・・・呆然自失であったのは言うまでもありません・・・
俺ももう一度観ようかな~。
投稿: たそがれ | 2011年5月 4日 (水) 15時15分
すみませんっ、言い忘れました!!
子役の女の子もすご可愛かったですね♪
だけん涙も倍増に!!
わ~~~~~ん(TT)
投稿: たそがれ | 2011年5月 4日 (水) 17時03分
こんばんは~
やっと観てきました(^^
原作、テレビドラマ、そして映画。
それぞれ良かったし 好きです。
映画はカオルの視線が貫かれていましたね
周りのかたの洟すする音が聞こえましたが
涙はこぼれずで申し訳ない(誰にともなく)
劇中歌を気に入ってしまいました。
愛されて初めて人を愛せるのかも
投稿: まふゆ | 2011年5月 5日 (木) 00時07分
☆せぷたか。さん☆
一日遅れの「おはようございます」
レビューアップの時間を見て、いつも思うんだけど
せぷたか。さんって、ホント早起きですよね~
時間を有効に使ってらっしゃるのね。
森口瑶子さんって、主人公の先輩の彼女役とか
ヒロインの職場の花屋の店長!?
私には、おしとやかにほほ笑んでるイメージしかなくて~
だから、尚更あの演技が生きてた気がします。
姉御役かぁ、それもピッタリかも~
そして、小池さんは、相変わらずうまいですね。

猫背でおどおどした話し方の割には、ずうずうしい
そんな役をこなせる人はそう、居ないと、思います。
8日は、鑑賞(滑走?)順も完璧みたいですね
レビューを楽しみにしています。
投稿: ほし★ママ | 2011年5月 5日 (木) 09時38分
☆たっそーちゃん☆
信じらんない。
いつも来てくれてありがとう。
うん、うん、優しいたっそーちゃんは
すっかり希和子に感情移入しちゃったのね。
私はね、希和子は許しませんよ。
だって、結局自分が一番愛した存在さえも
不幸にしちゃったんだから…
でも、きっと恵理菜は立ち直れますね。
すごくいいラストシーンだったし~~~って
えぇーー見逃したのぉ
これは、是非DVDででも、リベンジしてね。
クマちゃんへ
映画の前にはちゃんとトイレをすませてね
投稿: ほし★ママ | 2011年5月 5日 (木) 09時48分
☆たっそーちゃん☆
可愛かったね、子役ちゃん。
子どもって純粋で、素直だから役になり切れるのね。
マロンちゃん役の子も、可愛かったなぁ。
投稿: ほし★ママ | 2011年5月 5日 (木) 09時54分
☆まふ~ゆちゃん☆
を読み始めました。
おはようございます。
この作品に出会えたのも、まふゆちゃんのおかげ
いっぱいいい作品に出会わせてもらって有難う。
私は、今更ですが、原作
私は逆にテレビドラマは、冷静にみれたんだけど
今作は、カオルと娘が被ってしまったかもしれない。
そのうち、母になる悩みを持つのかなぁ~って…
投稿: ほし★ママ | 2011年5月 5日 (木) 10時00分
井上真央は、太陽の陽子とはぜんぜん違いましたね(笑)。
いろんな表情を豊かに見せる陽子とは対称的に、
恵理菜は、その境遇から感情をあまり表に出しませんもんね。好演でした。
それ以上に、永作博美の演技は素晴らしく、
他の女優陣も完璧に脇を固めましたね♪。
投稿: ふぁろう | 2011年5月 8日 (日) 23時54分
☆ふぁろうさん☆
こんばんは!暑い中での駅伝、大変でしたね。
お疲れの中、コメ&トラバ、どうも有り難うございます。
そうなんです!真央ちゃんと言うと明るくて元気なイメージで
現在の陽子はまさにイメージピッタリなんですが
恵理菜もしっかり演じていました。
まさに「日本映画の女優」が輝いていた作品でした。
投稿: ほし★ママ | 2011年5月 9日 (月) 21時48分
ほし★ママさん、こんにちは^^
TB&コメント、ありがとうございましたm(__)m
これは原作を読んだときから思っていましたが、
やはり究極の女性視点なので、男性陣にはちと感情移入が出来なかったかもしれません。
エンディングはやはり母と抱き合って欲しかったなぁ・・・。
投稿: cyaz | 2011年5月10日 (火) 12時49分
☆cyazさん☆
こちらこそ、丁寧なコメントを有難うございます。
確かに女性目線ですね。
女性の感情は、多角的に丁寧に描き出しているのに
男性の描写の薄っぺらい事…
私は、このエンディングが好きです。
もちろん、想像の中ではおじいちゃん、おばあちゃんが赤ちゃんに微笑んでいます。
投稿: ほし★ママ | 2011年5月10日 (火) 18時26分
TB&コメント、ありがとうございました。
本当に切ない物語でした。人生を狂わされた家族の気持ちはもちろん、加害者になってしまった女性の思いも分かると思い、ぐいぐい引き込まれました。
永作さん、見事でしたね。
投稿: HIROMI | 2011年5月27日 (金) 00時55分
☆HIROMIさん☆
こちらこそ、有難うございます。
誰も、人を傷つけたり泣かしたりしたくないのに
ひとつ歯車が狂ったら、総てがダメになってしまうんですよね。
永作さん、本当に良かったです。
希和子が、ラストに登場しない演出も良かったわぁ。
投稿: ほし★ママ | 2011年5月28日 (土) 23時40分
こんばんは。
女性ばかり登場するこうした映画については、男性側が全体をキチンと評価するのは難しく、せいぜい永作くらいにしか目が向かないのですが、さすが「ほし★ママ」さん、森口瑤子に一番注目され、「声の質まで変わっているように感じ」たと述べておられ、脱帽です!
投稿: クマネズミ | 2011年6月 6日 (月) 20時17分
☆クマネズミさん☆
こんばんは!
こちらにも、コメントとトラバをどうも有り難うございます。
ついつい母そして妻視線で観てしまったほし★ママです。
わかるけど、見ていられないよ!と言うのが恵津子だと思うのです。
つい希和子に肩入れしたくなってしまうのは
何と言っても森口さんの演技があってこそでは、ないでしょうか。
でも、もちろん永作さんも素晴らしかったですね。
投稿: ほし★ママ | 2011年6月 7日 (火) 21時48分
こんちは。
余さんと田中泯さんがどうも怖くてねえ。
みんなうまいよね。特に子供が凄く自然。
投稿: ふじき78 | 2011年6月15日 (水) 00時41分
☆ふじき78さん☆
こんばんは~、コメントとトラバを有難うございます。
余さん、なりきりぶりが怖かったですね~
特異な人物から普通のおばちゃんまで何でもこなす方ですよね。
田中泯さんの写真館で、おめでたい写真を撮ろうとは思わないかも…
子役ちゃん、可愛かったですね。
恵理菜の子ども時代の子はもちろん、マロンちゃんも、島の子たちも~
投稿: ほし★ママ | 2011年6月15日 (水) 21時14分