『ブラック・スワン』
今作は、公開が水曜日だったんですよね。
早々と多くの方がご覧になって、レビューや記事を上げてらっしゃいます。
早く「観たい」「感想を聞きたい」「話したい」…あせるぅ~(>_<)
やっと鑑賞にこぎつけました、話題作『ブラック・スワン』(公式サイト)
【映画鑑賞ならではの「鳥肌体験」】
5月15日(日) ミッドランドスクエアシネマにて ★★★★☆
何かにつけて、知識が乏しい私でお恥ずかしいのですが
この作品がクローズアップされるまで
私はバレエ「白鳥の湖」では、白鳥と黒鳥を
同じバレーリーナが演じると言う事さえ、知りませんでした。
それを知った上で、何度か予告を観て
一人二役~しかも対照的な~に挑んだプリマが
プレッシャーや仲間のイジメに耐えて
見事、素晴らしい舞台をやり遂げるサクセスストーリー、だと
いつもながら、私なりにベタな筋を勝手に妄想…
ところが、ところが~
もちろんいい意味で裏切られましたよ。
純真で真面目なニナは、バレエ団の次期公演
「SWAN LAKE」のプリマに抜擢されます。
白鳥は完ぺきに舞えるニナですが
黒鳥となると、必要なダイナミックさもセックスアピールも足りない。
元バレーリーナで、ニナを自分の意のままにと縛る母親
引退を余儀なくされた元プリマ、開放的で自由奔放な後輩
そして、厳しく妥協を許さない演出家の存在
さまざまな呪縛から、自分を解き放ち
プレッシャーに打ち勝って黒鳥を演じ切る~
それが、ニナにはとてつもなく辛く苦しい事。
ニナは、どんどん心を病んで、幻覚を見るようになります。
普通以下の凡人の自分には全く想像もつかない世界。
この歪んだ心理状態を、映像はさまざまな形で映し出します。
エロくてグロいシーンもあるんだけど、決して「汚く」はないんですよね。
この「鳥肌体験」は、映画鑑賞でしか味わう事の出来ないものだと思います。
黒い鳥も白い鳥も、そして人間も、流れてる血は赤い!!
十分、堪能致しました。
「眠りの森」でも、バレーリーナが体を絞る事が
一つのテーマになっていましたが
ナタリーさん、レッスンで随分体を絞られた様子。
いい筋肉もついていて、プリマになり切っていました。
ストイックな撮影の末にお幸せなご懐妊、安産を祈っています。
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ミラ・クニス (Lily) バーバラ・ハーシー (Erica Sayers)
ウィノナ・ライダー (Beth Macintyre)
[ 2011年5月11日公開 ]
ジャンル スリラー/サスペンス
製作年 2010年
製作国 アメリカ
配給 20世紀フォックス映画
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今回もステキなレビューです♪
ご縁があって、愛知芸文の美術・音楽・映像
のレビュー作成研究に参加させていただいて
いますが、レビューはとても微妙で大変です。
白鳥と黒鳥が同じバレリーナというのは、ほと
んどの方がご存知ありません。レビューは、
知らない方を対象にするのがベターと思われ
ますので、それを書いたのはとても親切だと
思います。ほし★ママさんのレビューを読んで
レビュー作成力向上に励みます。
ありがとうございます。
投稿: NYAAGO | 2011年5月15日 (日) 20時44分
☆NYAAGOさん☆
とか~
うわぁ~、何だか汗が噴き出してきました
でも、読んでいただいて、お褒め頂き光栄です。
そして、私の方こそいつもNYAAGOさんの記事で
色々な情報を頂いて感謝しています。
本作、もっと知識があったら楽しめただろうな、と思うところはアチコチにあり
~例えば、冒頭の夢を「ボリショイ的」と、言ってるけどバレエにも流派があるのか
これから、みなさんのレビューをいっぱい読ませて頂こうと思っています。
投稿: ほし★ママ | 2011年5月15日 (日) 23時09分
★マミー^^ はとっくにブラック・スワン観てると思ったよ。
ぼくも観る前はマミーと一緒で嫉妬によるイジメを乗り越えラストで衝撃の
ダンスで全ての人を魅了するようなベタな感じの作品だと予想してました。
しっかし見応えありましたね。
エロシーンでさえも痛々しさを感じてしまうなニナのガラスのような
精神状態をナタリーは上手く表現してたよね^^
でもダンスシーンは一部吹き替えらしいですね。まぁそれでも納得の主演女優賞
だけどね。
そんでやっぱり多くの人がレビューで触れてるように母親との関係も見所でしたね。
投稿: クマ^^ | 2011年5月16日 (月) 04時27分
☆クマちゅぁ~~ん☆
コメント、どうもありがとう♪
私もレビューを読ませてもらいましたよ
本当に一筋縄ではいかない展開だったね。

壊れやすくて、総てを映し出して、時には傷つけられて~
そうそう!ニナは、まさにガラスの精神状態だったんだよね。
黒に染まるためのアンナ事、コンナ事も…要するにそっちは、不器用だよね~
「映画って面白いですね!」と、言える作品でした。
『八日目の蝉』のレビューも、読ませてもらいました。
そう!もうちょっとね、コンパクトでも良かったかも~
夫は、途中意識を失っていたわ
投稿: ほし★ママ | 2011年5月16日 (月) 21時05分
お久しぶりです!
ほんとは『阪急電車』の記事にコメントしたかったよ~タイミング逃しちゃいました
同じく原作ファンとして納得な作品だったので、全く同意見で嬉しかったです
それにしても『ブラックスワン』、凄かったです
怖くて痛くて、腕を摩りながらみてました
トップアスリートの苦悩って共感しにくい題材だったんですけど、それでも体感させてくれる作品で、
どっぷり映画を観たーって気分になりました
ナタリーさん、振付師と結婚されたみたいで
まさに人生を一転させる作品となりましたね
私生活では黒鳥にならないように祈っております(笑)
投稿: 某シネコンのK氏 | 2011年5月17日 (火) 05時23分
☆K氏さん☆
こちらこそご無沙汰しています。
コメント、どうもありがとう。
どこにコメントしてもらってもいいよぉ~。
『阪急電車』~~良かったよねぇ。
一つ欠けても、お話が成り立たないモノね。
見事な演出だったよね。
クマちゃんとも話したんだけど
って
だいたいこう言う、そう!アスリート系
サクセスストーリー→感動か引退→感動が多いでしょ。
全然違ったよねぇ~、腕をさすりながら…わかるわぁ。
>私生活では黒鳥にならないように
ホントだね、幸せになって欲しいね。
投稿: ほし★ママ | 2011年5月17日 (火) 21時07分
この作品本当にすごかったね
演出が素晴らしい作品は
観ていても力がはいってしまう
私はこの作品は監督さんなりの白鳥の湖で
白鳥が最後に自害したのは
王子に失恋したからではなく
自分の心の闇に捕らわれたからだと
解釈しました
まさにホラーです
投稿: おさるのか | 2011年5月19日 (木) 21時04分
☆か~~ちゃん☆
どっかりと、座敷ブタで、ご無沙汰ばかりしています。
コメント、どうもありがとう。
か~~ちゃんのレビューも読ませてもらいました。
空想と現実の境があいまいになってしまう辺り
すごく面白かったよね~
実際は、誰とどんな風に交わっているのかわからない性描写とか
ゾゾゾ~っとしてしまいました。
「新しいスワンレイクをつくる」と言う演出家の声は
そのままこの作品の監督の声だったのね。
投稿: ほし★ママ | 2011年5月21日 (土) 09時52分
ナタリー・ポートマンはこの映画の振付師と結婚したんですよね。無事出産されることを祈っております。
映画は正に鳥肌もので、僕は思わず満点をつけてしまいました。
ナタリーの演技は、主演女優賞文句なしです。
演出も並みのホラー以上に怖かったです。
満点をつけてしまったので、この作品は僕の今年のベストテン上位確実です。
投稿: のびた | 2011年5月22日 (日) 08時48分
☆のびたさん☆
コメントとトラバをどうも有り難うございます。
演奏者を残して居残り練習するシーンがありましたが
実際にも、居残り練習でロマンスが生まれたのかなと
想像してしまいましたよ。
アカデミー賞の授賞式で少しお腹が目立っていましたよね。
そろそろご出産でしょうか。
のびたさんの満点は、久々に拝見しました。
私は、もっとユルイ作品が好きなんですが
映画でしかできない表現がいっぱいで見応えがありました。
投稿: ほし★ママ | 2011年5月22日 (日) 18時59分
白鳥と黒鳥を同一人物なんてご同様に知らんかったです。鳥が性格ごとに12色あって、みんな1人のプリマが演じるんだよ、とか言われても信じちゃったかもしれません。
投稿: ふじき78 | 2011年5月23日 (月) 00時31分
こんにちは
いやー私も、こんなにもこわーい映画だとは全く思ってなくて
いい方向へ裏切られました。
ホラーですよね、完全に。。。
黒鳥に変身するクライマックスでは、まさに鳥肌体験。
この映画とラプンツェルは既に今年のベスト候補です☆
投稿: kenko | 2011年5月23日 (月) 18時32分
☆ふじきさん☆
コメントとトラバをどうも有り難うございます。
ハードルを上げての鑑賞だったようですね。
それにこの作品は、観た時の気持ちによっても感想が違いそうです。
12色の色鳥たち~色鉛筆みたいですね。
これで、ふじき(11)案のラストだときれいでしょうねぇ。
投稿: ほし★ママ | 2011年5月23日 (月) 22時31分
☆kenkoさん☆
こんにちは~
コメントとトラバをどうも有り難うございます。
怖かったよね~。
どんだけミスリードな予告だよ!って
隣のお嬢さんが「キャァッ」ってなる度に突っ込んでました。
でも、きっとわかっていたら観てなかったので
これは、これでよかったかも…
私はね、同じ「血を見る」なら『キック・アス』だわぁ。
でも、『ラプンツェル』は、もちろんBEST3
投稿: ほし★ママ | 2011年5月23日 (月) 22時38分
お早うございます。
この映画では、おっしゃるように、「歪んだ心理状態を、映像はさまざまな形で映し出し」ていて、どこまでが本当でどこからが幻想なのかが分からなくなってしまうほどです。
そういう工夫に加えて、ナタリー・ポートマンの圧倒的な演技ですから、言うことなしなのですが、筋の展開とか、バレエダンスの描き方などがいささか古めかしくて、がっかりした面があることも否めないのですが。
投稿: クマネズミ | 2011年5月31日 (火) 06時11分
☆クマネズミさん☆
コメントとトラバをどうも有り難うございました。
記事を丁寧に読んでいただいて恐縮です。
リリーと一緒に夜の街に繰り出した日の出来事など
えっ!?これはどうなってるの?って、ポカ~ンとしてしまいました。
そうですね、ダークな味付けはされていますが
ストーリーは、よくある「舞台裏もの」でした…
私は、素人なのでよくわからないのですが
メークやあの肌や羽やらではなく
白鳥と黒鳥の違いが見れたらもっと楽しめたかもしれません。
投稿: ほし★ママ | 2011年5月31日 (火) 20時45分
はじめまして。
ブログにコメントありがとうございました。
バレエも強い精神力がないと、まわりはライバルばかりですし、生き残れない世界ですよね。
バレリーナの生き様を見たって感じでした。
投稿: 風子 | 2011年6月 1日 (水) 18時32分
☆風子さん☆
こんばんは!
こちらこそ、トラバとコメントを有難うございました。
お返事が遅くなって申し訳ありません。
どんなに強い精神力を持っていても
大きな舞台の中心になると言うのはプレッシャーでしょうに
母親の言うがままに生きてきたニナには
とても耐えられなかったのかと思っていました。
が、風子さんのお母さんの存在自体も幻と言う感想には
なるほど~と、驚いて納得もしました。
投稿: ほし★ママ | 2011年6月 2日 (木) 22時06分