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2011年2月 6日 (日)

映画『ジーン・ワルツ』(11日-4)

109シネマズ名古屋で『ジーン・ワルツ』公式サイト)を、観てきました。

今回は、かなりネタバレしています、ご了承ください

【命と母体への賛歌~原作を超えました。】

★★★★☆

『チーム・バチスタの栄光』を「観てから読んで」から、海堂作品にはまり

本作の原作も2年以上前に読みました(「マドンナ・ヴェルデ」も既読。)

 

「日本映画の女優」を、こよなく愛されているブロ友のふぁろうさんは

いつもレビューで、出演の女優さんの次回作を紹介して下さいます。

菅野さんの本作への出演も、ふぁろうさんの『パーマネント野ばら』のレビュー

知ったのですが、正直「イメージが違うなぁ~」と、思ったものです。 

 

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大学病院で、不妊治療に携わる理恵は

同時に、閉院が近い民間の産婦人科・マリアクリニックでも

4人の妊婦さんの診療・治療行為を、行っています。

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マリアクリニック院長の息子である三枝が

帝王切開中の医療事故で逮捕されると言う事件が起こり

それが大きな要因となり、リスクの高い妊婦の受け入れ拒否が多発。

理恵は、産婦人科の現状を変えるべく、動き出します。

その動きに危険を感じている大学病院側は

理恵が、クリニックで「代理出産」に関与していることをつかみます。

一方、次期教授昇進がほぼ決定的な清川は

かつて共にクリニックで働いていた三枝と理恵のよき理解者でもあります。

理恵が行っている事を何とか止めようとする清川ですが

逆に理恵は大学病院を辞し、学会に反する動きを始めてしまうのです。

 

原作では、海堂先生の医師・医療者としての観点が大きく

「曽根崎理恵」は、その矛盾や問題を一身に背負う人物として、描かれています。

人間としてのモラルも、肉親への愛も自分には関係のないクール・ウィッチ… 

ところが本作の理恵は一人の女性

ただ「子どもが欲しい」と願う女性として描かれています。

彼女は、方法を知っていた~だから実践しただけ…

  

確かに、どちらにしても彼女のやったことは

今の日本の状況では許される事では、ないのでしょう。

でも、同じ「女」として「母」として、感情移入できるヒロイン。

これは、映画としてはとても大きいと思います。

338079view004  

イメージが違うと思った理恵役でしたが

菅野さん、素晴らしかったです。

どちらかと言うと2枚目半のイメージの田辺さんが

クールな清川に意外とはまっていました。

1シーン、本領発揮!?のシーンは大爆笑 (>_<)

割と緊張が続く作品のなので、その場面は一斉に場が和みました。

浅丘ルリ子さんも久しぶりでしたが、さすがですね。 

大好きな濱田マリさんだけが

詮索好きな原作の助産師さんの方が合っていたかも…

 

音楽は、小田和正さんのエンディングテーマもいいですが

バックでもずっと流れていたワルツがとってもステキでしした。

 

クライマックスシーンは、多少やり過ぎの感がありましたが

究極のところ、「生み出すもの」と「生れようとするもの」

「それを取り上げるもの」~お産とは元々すごくシンプルなものである事を

表現したかったのかなと、私なりに解釈しました。

そして、何と言っても命がこの世に生み出される場面は

感動に満ちています。

「命」と「母体」への賛歌、私は原作を超えたと思います。

  

 

 

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コメント

こんばんは~
ママちゃんのおすすめで 原作と「マドンナ・ヴェルデ」読みました~ありがとう☆
映画化はどうかなあと思ってたんですが
観る価値ありそうですね!
55歳の妊婦!!!同い年なので興味津津で読んだものです。
セイリ再開させてから云々・・・気が遠くなる。
女だったころのこと 忘れてました(笑)
田辺誠一 いいですよねーーー私のお気に入りの役は、「ハッシュ」(これも妊娠がらみ)
「ブラック会社に勤めてるんだがもうダメかもしれない」の良き先輩役
いい役者だな~ほんと。

☆まふ~ゆちゃん☆
あの原作では、読む面白さはあっても
感情移入は難しかったよね。
「ママ」って言う言葉で母を呼ぶのもどうかと思ったし~
でも、映画では原作で、わたしが気になったところは
すべて「納得」の描き方に変えられていました。
大谷監督も同じところが気になったのかも知れませんね。

今更、妊娠なんて考えられないよね。
「母親は子供のためなら何でもする」とみどりさんは言うけど
それが「子どものため」なのかどうかの判断は難しいなぁ
 
田辺さん、いいよね~
『ハッシュ』~忘れていたけど、前に観たいと思ってたんだ
ふゆちゃん、思い出させてくれてどうもありがとう
『ブラック会社~』そうそう『ハッピーフライト』も良かったしぃ
 

僕も原作読み始めました。
この海堂さんの作品は、ある物語の脇役が別の物語の主役だったりするそうですね。
この作風はとても面白そうです。
こうなるときっとどんどん違う作品も連鎖で読み始めてしまいそうです。

映画のテーマは、何故産科医が減っているのかも含めて、我々が真剣に考えなければならない重要な問題が提示されていると思います。

田辺さんの爆笑シーンは、例の散髪屋に行った後のアレですね。

☆のびたさん☆
すみませんねぇ~、ひっぱり出してしまって…
原作では、クライマックスはあそこまでひどくないですから~

>ある物語の脇役が別の物語の主役だったりするそうですね。
清川先生は、ジェネラル速水先生と医大の剣道部のライバルなんですよ。
ちなみに、新旧アチコチに速水先生は登場します。

「ジーン・ワルツ」で生まれたふたごの一人カオルくんが
中学生で医大に入学しちゃうお話が「医学のたまご」
『シーン・ワルツ』をみどりさんの方から描いたのは『マドンナ・ヴェルデ』と
ストレートにつながってる話もあります。

現役の医師の立場で書かれていますので
どえも、医療現場が抱える問題を含んでいるのも共通していますので
のびたさんも多分、はまるのではないでしょうか。

おっと、本の話ばかりになっちゃいましたね…
映画の感想は、それぞれ・・・てことで~

こんちは。
原作の感情移入できない主人公を感情表現豊かな菅野美穂で、という狙いは良かったのに菅ちゃん、何だか終始不機嫌にしか見えない感じで残念でした。医院が破壊されるあたり、ブラックジャックでやってた車のヘッドライトで手術とかやるのかと思ったのに(その為に執拗に清川の車を映していたのかと一瞬、思った)。

☆ふじきさん☆
こんにちは~、トラバ&コメント有難うございました。
相変らず、私からは送れないのですが
「初期トラックバック」とやらをかけて頂いてうれしいです。

さてさて、本作ですが~ふじきさんもダメでしたか
実は、今のところ私の周りの映画好きさん
総てにNGを突きつけられて、ちょっとガッカリしています。

「そこまでして作った子を育てたいと思っているの?」
「母子関係がいびつ過ぎて、そんなママになぜ頼る?」と
原作の理恵がわからなさ過ぎだったので
菅ちゃん演じる理恵には、感情移入することができました。

そう言えば、車が執拗に映っていました。
清川は、まるでストーカーのようでしたね。
あのシーンは、帝王切開はランプで十分だとの表現かと…

こんにちは。
原作は未読なのですが、現代の医療問題に正面から向き合った良心的な作品だと思いました。

ただ、

>クライマックスシーンは、多少やり過ぎの感がありましたが

すごくやり過ぎに感じましたが(^^;、原作は違うのでしょうか?
嵐でクリニックが壊れるあたりから、作品のトーンが変わったような気がしました。

☆ナドレックさん☆
ご訪問・コメント、有難うございます。
海堂先生は、現場の医師として医療問題を
常に前面に出して物語を綴っておいでだと思います。 
倫理的に言うと、原作の理恵はもっとひどい事をアレコレですが…

さすがに、原作ではあんなメチャクチャなことは起こりません。
でも、妊婦さんが同時に産気づき、マリア先生が登場される場面はありました。
これは、実体験なんですが
わたしも2子出産の折、前の方と数分違いで
危うく、入院室で産み落とす所でした

ほし★ママさん、こんばんは!

海堂さんの作品の中でもかなりシリアスなテーマ、雰囲気をもっているので、映画化はちょっと心配でした。
軽々しくは描けないテーマなので。
でもテーマそのもの、原作への敬意というのが感じられる作品になっていたと思います。
原作の曾根崎理恵はかなり感情移入しにくいキャラクターでしたが、菅野さんが演じることでいい具合になったと思います。
ベストキャスティングは浅丘ルリ子さんかな。
原作の院長先生の神々しさみたいなものがとてもよく表れていたと思います。

☆はらやんさん☆
こんばんは!
いつもトラバとコメント、どうも有り難うございます。
あの原作をそのまま映像化していたら
かなり後味の悪いものになったでしょうね。
そう言う意味では、菅野さんは本当に良かったと思います。

そして、そうそう!浅丘るり子さん
本当にイメージにピッタリで~
最近、あまりお見かけしなかったのでうれしかったです。
原作のイメージからすると、浜田マリさんも良かったんですが
ちょっとおとなしめに演出されていましたね。

レビューにふぁろうの名前を入れたいただき、光栄でございます♪。

今回も大勢の女優の次回作、宣伝させていただいてます。
(↑まわしもの?、、、いえいえただ純粋に女優を応援しているだけです)

菅野美穂が好きだからという理由もありますが、敢えて抑えた演技の中にも、
医師としての冷静さと、娘として、母としての強さを感じる演技でした。

原作は知らないので、ミステリータッチの作品かと想像してましたが、
映画になってみると、母親たちの人間ドラマ色が強かったように思います♪。

☆ふぁろうさん☆
こんばんは~、コメントとトラバを有難うございます。
最近では、ふぁろうさんの「ひとこと」と「次回出演作紹介」で作品を知って
「観たい映画リスト」に登録するパターンがほとんど
参考にさせてもらって、こちらこそ有難うございます。
 
原作では、みどりの子が誰の子なのか(卵子、精子の提供者)と言う部分が
ミステリー仕立てになっていました。
それが理恵に感情移入できない要素でもあったのですが
わたしは、こちらの方が好きでした
菅野さん、とってもよかったです。

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