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2011年2月14日 (月)

『デザート・フラワー』

『バーレスク』のレビューでも書きましたが、「サクセスストーリー」が好きです。

本作、予告編を見た限りでは、まさに「サクセス」いや「シンデレラストーリー」

ソマリアの裸足の少女が、ショービズ界の頂点にまで上り詰め

焚かれたフラッシュに華やかにほほ笑む姿は「砂漠の花」そのもの。

ただ、チラシに初めて知る「FGM」の文字を見つけ、多少調べ

私なりに、この作品は只者ではないと知り、覚悟を決めて観て参りました。

(映画『デザート・フラワー』 (公式サイト) / 2月13日 シルバー劇場にて)

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【まずは、知る事~是非、観て下さい。】

★★★★☆

生れたばかりの子ヤギを抱き上げたワリス、見上げた空は真っ青です。

枯れたような植物しかないけど、動物たちはノンビリそれを食んでいます。

家に帰れば、粗末な堅いパンのみの食事~

でも、しぼりたてのヤギの乳があるし、お母さんや弟と一緒です。

次の日には、新しい場所へ移動します~それも家族や家畜と一緒。

ラクダの背に家財道具一式を積んでの旅は、のどかにも思えます。

 

舞台は変わって、何年後かのロンドン。

路上生活を送っていたワリスは成人しています。

たまたま覗いたお店で、マリリンと言う女性に出会います。

マリリンのワンルームのアパートの部屋にに居候を決め込むワリス。

このマリリン、サリー・ホーキンスさんと言う女優さんが演じているんですが

ダンサーを目指して、オーディションを受けては落ち続けてる女性~

でも、すごくいいキャラなの、真っ赤な口紅でメイクは濃いんだけど

ちょっと言動がユーモラスで、ワリスに仕事を紹介したり・・・

ワリスを演じているのは、リヤ・ケべテさん~TOPモデルで初主演

その眼は澄んで、美人でとにかく魅力にあふれた女性です。

予告にもありますが、廊下でふたりでウォークの練習をするシーンが楽しい♪

 

ある日、またダンスで失敗して自棄を起こしたマリリンを慰めようと

ワリスの提案で、ふたりは踊りに繰り出します。

そこで、ワリスにはある出会いが…

そしてマリリンはそこで出会った男を部屋に連れ込み一夜の関係を…

何と!ワリスはその場面を目撃してしまいます。

そして、ワリスはマリリンに強く「いけない!」と迫るのです。

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ここから、物語が一気に違う顔を見せ始めます。

アフリカの女性が持つ強い貞操観念~その裏には 

幼い頃に体と心にに刻み付けられた深い傷があったのです。

 

FGMをご存知でしょうか。

私は、この作品のチラシを見て、調べるまで全く知りませんでした。

アフリカで、3000年にわたって行われていると言う因習(女子割礼)です。

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※ 路上生活者から世界のトップモデルに!

※ 不法滞在からの脱却、その方法は偽装結婚。 

※ 因習により受けたFGMにより苦しみ続けた半生。

 

それぞれを語ったら、3本の映画が撮れてしまいそうな彼女の半生

言葉は悪いですが、本作はどれもこれも盛り込み過ぎな気がします。

ドキュメンタリー番組のダイジェストをシャッフルしてみせている様な 

お世辞にも「うまい演出」とは言えません。

  

でも、この作品は一人でも多くの人に観てもらいたい。

危険で、過酷な「因習」だったとしても、それを信じる者には「絶対」

それを「間違いだからやめなさい」といくら言っても変わらないかも知れない。

でも、同じ地球上に住む同じ女性が苦しんでいる事は知っておくべきだと思うのです。

もちろん、男性にも観て頂きたいですね。

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自分の生い立ちから半生を告白し、語り、綴ったワリス・ディリーさんの勇気に

心から尊敬の意を表したいと思います。

 

 

 

 

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コメント

こんにちは!!
そうなんですか・・・  そう言う映画なんですか・・・
デザートと言うから  スイーツ的 パティシエの映画かと
ちゃんと 映画紹介する番組があると良いね・・・
これだけ  情報集めても 知らない映画が多いよね・・・

うちの地域では やってないわ。。
観るの勇気要りそうだな。
ママちゃん 勇気ある。

アフリカは地球の命の根源の地といってもいいのに
全ての繁栄の土台となり
特に女性、子供が犠牲になることが多いのがつらいです。
(ナイロビの蜂を観てショックでした。ヒロインはおいておいて、現地状況に)

FGM、割礼と同列に思っている人もいるようですが、全く違いますよね。
是非無くなって欲しい因習です。

おっしゃるとおりです・・・まず同じ女性としては知る事からが始まりですよね。
これが映像となった事が一番大切なのですが・・・折角の題材がもう少し
どうにかできなかったかと残念に思ってしまいました。
一つ一つはけっこういいんですがね~
そそ・・盛り込みすぎだったかな~

☆sakuさん☆
コメント、有難うございます。
そうなんです、こう言うミニシアター系の作品は
たまたま、予告やチラシを見ないとなかなか出会えませんよね。
微力だけど、「鑑賞大使」を自身で任命しました。
機会があったら、DVDでいいのでご覧になって下さいね。

☆ふ~ゆちゃん☆
いつもありがとう。
この映画ね、記事にも書いたけどあんまりうまい演出じゃないの。
だから、逆に観れたかも~
見事にストーリーテリングされたら辛すぎると思う。
 
女性が性によって歓びを感じる事さえ「淫乱」と判断され
この施術を拒否した娘は、娼婦のような扱いを受け
家族は「村八分」にあうらしいです。

『ナイロビの蜂』も未見です、いつも紹介ありがとう。

☆フラミンゴさん☆
有難うございます。
ご存じだったんですね、私はこの年になって初めて知りました。
ブログの記事で、言い回しなど難しくて十分伝えられませんが
少しでも、関心を持っていただけたらと思いました。

ワリスは、全部切除された上に、13歳の初潮と同時に
60歳くらいの男性の4番目の妻になるよう、親に決められました。
どれもこれもショックでした。

☆ひかりさん☆
観ることになったきっかけを頂いて感謝しています。
「いったいどういう事?」~
覗き見的な興味がなかったと言えば嘘になりますが
今は、真剣にみなさんに知って欲しいと思っています。
 
ひかりさん記事に時系列通りにあらすじが紹介されていましたが
あの通りに映像化されていたら
きっと素晴らしい映画になったと思いますよぉ
ただ、そうなると苦しくて観ていられなかったかも~

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