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2010年9月16日 (木)

映画『瞳の奥の秘密』劇場鑑賞。

名古屋にスターキャットと言うケーブルテレビ会社があるのですが

そこの直営映画館・3館(4館か?)5スクリーンで使える

格安鑑賞券を、ネッ友さんが分けて下さいました。

なるべく早いうちにと配慮をして8月中に送って下さったのに

なかなか出掛けられずにいて

(残念ながら 『ヤギと男と男と壁と』は、終わっちゃった

気が付いたら、使用期限まで2週間です。

お休みを頂いて、行って参りました。

 

3枚のチケット、観たい作品は5作品以上~さて、何を観る

 

kunishimaさんやせぷたか。さん、てるてるさんなら

枚のチケットも一日で消費してしまうでしょうが

私の場合は、作品が限界。

 

しかも、朝出掛けにかなり雨が強く降っていましたので

「伏見ミリオン座」で続けて二作、観てきました。

まずは、大本命『瞳の奥の秘密』

真冬ちゃん、36ちゃん、kunishimaさん、せぷたか。さん、Choroさん…

多くの方が、ご覧になっておられて、絶対観たいと思っていました。

 

【感情移入するには「民族性」が邪魔をしたかも。】

 

定年を迎えたのを機に、小説を書こうと思い立ったベンハミンが

25年前に住んでいたブエノスアイレスにやってきます。

書こうとしていたのは、当時起こった新妻の強姦殺人事件。

 

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1974年~~山積みの書類、ひっきりなしにかかる電話。

ベンハミンの勤める刑事裁判所は多くの仕事を抱えています。

 

美しくて聡明なキャリア女性イレーネの赴任に心をときめかせたのも束の間

同僚に押し付けられて、現場検証に駆り出されるベンハミン。

その凄惨な事件現場に言葉を失い

酔いどれの部下パブロを相棒に、事件解決を決意します。

 

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古い写真が決め手で容疑者を特定したものの

誤った捜査方法を取ったためやむを得ず事件から手をひく二人。

 

が、一年後に再会した被害者の夫リカルドの犯人を憎む気持ちを知って

改めて捜査を始めるベンハミンは、相棒パブロの手助けもあって

犯人を確保することに成功します。

一件落着のはずが、犯人は~

ここから大きく動き出す物語、そして起こる悲劇… 

 

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犯人逮捕の決め手となったのは

住む場所や名前を変えたところで情熱は変わらないという事…

 

妻を失ったリカルドの犯人を憎む気持ちも、情熱

ベンハミンのイレーネを思う気持ちも、情熱

 

ずっと「瞳の奥の秘密」として閉じ込められていた情熱

25年後なって初めて明かされます。

 

事件の真相は…

ベンハミンとイレーネは…

 

 掛ってくる電話に「居留守」を使うパブロの「ハイ!○○事務所です」の

  ○○部分が、メチャクチャ笑わせてくれます。

 パブロに手助けをさせるための、脅迫まがいの台詞

  ベンハミンが笑顔なしで言い放つので、大爆笑でした。

 いきなりの暗転から、サッカースタジアムを俯瞰する場面は

  「さすが!アルゼンチン映画」と、ワクワクしました。

 確保した犯人の視線を感じて、犯人を挑発して

  一芝居打つイレーネが、メチャクチャカッコいいです。

 

こまごました伏線も見事に回収され

25年間の時間の積み重ねを感じられる役者さんの演技もすごい。

パブロ殺害の真相が語られる場面は、切なくて涙が出ました。

さすが!「アカデミー賞外国語映画賞」~見応えのある骨太の作品でした。

 

 

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ただ、イレーネに聞きたいです。

あなたの「情熱」も変わらなかったの?

あなたの25年は、何だったの?

~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~

私の評価…★★★★☆(4.5)

多分、同年代で家族構成も同じの

イレーネの気持ちに沿えなかったので、-0.5です。

~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~

 

 

 

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コメント

作品としてはとてもバランスのとれた素晴らしい映画でしたよね~
ただ・・・私もイレーネの25年間と現在のことを考えると、ちょっとテンションが下がってしまいました。^^;
一つ気になりだすと、どうも全体の感動まで薄れてしまうんですね。
それだけが残念でしたが、サスペンスとしても、強い愛の物語としてもよくできた作品であることにはちがいありませんね。

にゃおーん!

この映画観たいと思っているんですよね~。
もう無理かなぁ・・・DVDまで待つしかないかと思っています^^;

パブロって あの面白い同僚さんでしたっけ・・・
いつも愉快なひとだっただけに 悲しかった。
イレーネの25年。確かに。。
過ぎてしまえば もういいのっというわけでしょうか

伏線回収 たしかに綺麗でしたね!
Aの故障、とか メモとか まだいっぱいあったのに 
忘れてしまった。超高速に。。。
もう一回観ても新鮮に楽しめるかもしれない。。

☆choroさん☆
choroさん、そしてもうひとり36さんと言う
同年代のレビュアーさんも同様の感想でちょっとホッとしました。

悲しい結末の後の、ラストシーンが秀逸。
『チェンジリング』の「HOPE」に匹敵する「簡単じゃないわよ」って
レビューも一瞬、頭に浮かんだんですが
やっぱりウソは、書けませんでしたね。

でも、それはそれとして見応えがありました。
実は前半は、どうにも言葉のリズムに乗れなくて
ちょっとボーっとしてしまったんですが…

そうそう!カメオのペンダント、画像でじっくり見ました、ステキ

☆どらさん☆
にゃぁ~~ん。
私もね、16日までだと思っていたので
焦って出かけたんだけど、ミリオンとシルバー両方で
あと一週間やっているみたいですよ。
もし、ご都合がつけば~
でも、どらねこご夫妻には
もっと明るくてハッピーな作品をお勧めしたいわ

☆真冬さん☆
そうそう!
あのパブロさんは、私の眠気を覚ますのに
メチャクチャ貢献してくれたのに、切なかったよ~

映画の中の人物の選択に目くじら立てるのもどうかなんだけどね~
そんなこと言ったら、被害者の夫なんて絶対ダメだもんね
彼が25年前に発した言葉も一つの伏線でしたね。

えっ?「そんなことが許されるの」って歴史の部分とかは
わたしも、もうちょっとお勉強してもう一回観たいです。
DVD巻き戻し可が、やっぱりいいかな…

映画としての作りが巧いので、すっかり乗せられてしまいました。
前半、少し集中力が途切れそうでしたが、サッカースタジアムあたりから終盤に向けて、もう見所満載という感じで、興奮いたしました。
メイクもさることながら、25年を隔てた役者さんの演技も素晴らしかったと思います。
これは僕の今年のベストテンに入れたい作品です。

☆のびたさん☆
いつも不便なところに、運んでいただいて申し訳ありません。
私も、前半ちょっとボーっとしたのですが
その度にパブロさんが笑わせて起こしてくれました。
なのに~彼のラストが悲しすぎます…

今朝、少し時間ができたので
ブログパーツをもらうために「ぴあ@映画生活」を
久し振りに覗いたのですが、「お気に入りの作品」が
のびたさんと結構一致していて、とっても嬉しくなりました。

「ぴあ映画生活」にもお越し下さいまして、誠にありがとうございます。
あそこで挙げている、今年のお気に入り作品は、ベストテン候補ということになります。
ほし★ママさんと、一致している作品が多いというのは、心強いですね。
今年も早いですねえ、もうすぐおわっちゃいますね。
また、ベストテンを決める時期が近づいてきました。

☆のびたさん☆
鑑賞数はのびたさんの1/3くらいなのに
「心強い」なんて言って頂いたら
木でも電信柱でも登っちゃいますよ~

「お気に入り作品」が一致していたのが、うれしくて
調子に乗って、今年劇場鑑賞した作品を
「MY映画箱」に入れてみたり、レビューを書いてみたり
家事をせずに、半日つぶしてしまいました
一年、あっという間ですね。
年と共にドンドン急ぎ足になって行ってます…

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